実例!見込み客からのアポ率を
10倍にする15のヒント
本サイトでは、1からBtoBマーケティングに取り組む方のために、課題を整理しながら順を追ってやるべきことやその効率的な手法について考えていきたいと思います。
第10回「「使える」データの活用で商談機会を拡大していこう
~アポ率は向上したのか~」
いよいよ本連載も最終回です。最終回では、データを活用したコールリストの抽出方法や活用結果例について、ご紹介したいと思います。
データを活用したコールリストの抽出
本連載の第8回「データはお宝!その価値を理解し、活用につなげるためのヒント」で、「行動」の内容をデータとして把握し、そのデータを活用して対応するリードの優先順位をつけよう、とお伝えしました。
つまり、申込や来場、WEB来訪などの履歴を活用して確度の高いリードを絞りこんだうえで対応することで、営業のリソースを最小限に抑えて成果を高めることが可能になるのです。もちろん、業種や企業規模などのターゲットが明確である場合は、それらの条件もあわせてリードを絞り込むことを検討してください。
とはいえ、どういう条件で絞り込めばいいのか、ヒントがほしいところです。そこで、実際に行ったコールリスト抽出条件例を少しご紹介します。最終的にアポ率は向上したのでしょうか?
条件例1
過去資料請求や問い合わせをしたがその後商談化しておらず、かつセミナーへの申込履歴がないリードを抽出。メールにてセミナーをご案内した上でコール。
- アポ取得率10~20%程度。アポが取得できなかった場合でも、セミナーへ誘導して機会を最大限活用。
条件例2
自社セミナーのキャンセル者・欠席者に対し、メールをしたうえでコール。
- アポ取得率は20%程度。メールでは当日講演資料や関連資料を合わせてご案内。
条件例3
マンスリーメルマガやセミナー集客メールクリック者を随時フォロー。
- アポ取得率は10%に達するかどうかといった程度。
条件例4
申込フォームで取得したアンケート情報に加え、直近半年の間にWEB閲覧またはメールクリックしたリードを抽出。
- アポ取得率は15%程度。
その他にも・・・
- 資料請求やオンラインデモを申し込んだものの、その後獲得した資料やデモを閲覧していないリードを抽出し、再度メールにてご案内した上でコールする。
- 資料請求フォームにアクセスしたが結局資料を請求していないリードにフォローメールを配信し、登録不要で資料をご案内して反応を見る。
- 過去1年間にセミナーに申し込んだ方で、製品や価格のページを閲覧していたリードを抽出し、フォローメールを配信したうえでコールする。
など、いろいろ考えられます。ぜひいろいろトライしていただき、どのような条件が商談化率が高いのか傾向をつかんでみてください。
最新技術!マーケティングオートメーションにおけるスコアリング機能
様々な検索条件を試してみると、どのような条件がアポにつながりやすいのかが見えてきます。ある程度見えてくると、より細かい条件設定に挑戦したいという気持ちになるもの。そういう方には、属性や履歴データに点数をつけてリードを抽出するスコアリングがおすすめです。
メール配信や各種キャンペーンなどのマーケティング活動を実施した結果、リードの反応を数値化し、さらに企業の属性情報などとともに確度の高いリード抽出に活用するのがスコアリング機能です。つまり、顧客や見込み客に対して継続的なフォローを行い、関係を醸成・発展させ、営業可能なレベルにしてから営業プロセスへ引き渡すためのマーケティングプロセス、と言えます。
スコアリング実施にあたり、これまで試した検索条件に含まれる各種申込履歴を点数化するところから始めることが考えられます。さらにWEBページ閲覧なども細かく条件に設定したい場合、どこに何点つけたらいいのか迷う場合は、これまでの実績に基づいたデータ分析も1つの手段です。
基本的には、商談化や成約したリードの属性や履歴を確認・集計し、よく見られていたWEBページやキャンペーンに高い点数をつけるといったアプローチが必要になります。そのためにも、データを分散させずにためておき、分析しやすい状態にしておくことが大変重要です。
より詳しいデータ分析については、以下の資料をご参照ください。
最後に アポ率は向上したのか
本連載の第1回で、テレマーケティング会社がWEBなどで公開しているアポ取得率について、企業情報などを購入してのアポ取得率が1~4%、イベントで獲得した名刺フォローでのアポ取得率は10~15%程度とご紹介しました。今回ご紹介した検索条件によるアポ取得率は最大20%程度ということで、企業情報などを購入してのアポ取得率と比べると、大きな違いが見られます。
もちろんこの結果は、日々のマーケティング活動やデータ管理があってこそで、先の長い話だと思われる方も多いでしょう。しかし、そもそもマーケティング活動の主な目的は、売り上げに貢献することです。
本連載では、最初にリードを管理するところから、施策の実施例、データ管理・活用方法と、一連の流れをご紹介してきました。これらを参考にし、ぜひこの機会に目的達成のためのロードマップを考えてみてください!
最後までお付き合いいただき、
ありがとうございました!
今回のまとめ
より効果的・効率的な営業を行うために、属性や履歴データなど様々な情報により、リードに優先順位をつけましょう。
様々な情報を活用・分析するために、データを分散させないようにしましょう。
- 実例!見込み客からのアポ率を10倍にする15のヒント
- 01:BtoBにおけるアポ獲得率はどれぐらいなのか?
- 02:現状を把握し、マーケティングに取り組む環境を整えよう
- 03:見込客向けのコンテンツをこれから用意するための3つのヒント
- 04:WEBからの申し込み受付とフォローの体制を整えるための3つのヒント
- 05:見込客に継続的に情報発信するための2つのヒント
- 06:コンテンツをさらに充実させて活用するための3つのヒント
- 07:もっと見込客を獲得するための3つのヒント
- 08:データはお宝!その価値を理解し、活用につなげるためのヒント
- 09:データを「使える」状態にするための管理のポイント
- 10:「使える」データの活用で商談機会を拡大していこう~アポ率は向上したのか〜
- お金とプランの話
- ステップ1「成熟度に合わせた目標設定と効果測定」編
- ステップ2「施策の実施タイミングと順序」編
- ステップ3「年間予算と施策の計画手順」編
- 事例に見る、マーケティングとシステムの「良い」関係
- ケース1「見込客の一元管理やアプローチをシステムで後押し」