BtoBマーケティングの予算と年間計画の組み方を考える
お金とプランの話
いざマーケティングに取り組むとき、最初に決めなければならないのが予算や年間計画です。しかし、どの施策から手を付けたらいいか迷うところ。そんなあなたに、自社の状況を把握して計画を立てるまでを、3つのステップでお伝えします。
ステップ3「年間予算と施策の計画手順」
ここからは、実際に年間の予算・施策の計画手順について考えてみましょう。
「施策の実施タイミングと順序」で説明した、BtoBマーケティングにおける施策の大まかな4分類に準じて、施策を配置した図をご覧ください。
SEM/SEO、リスティング広告など適宜見込客をWebから獲得する施策を実施、さらに展示会出展や広告出稿などで見込客を獲得し、メールやテレマ、セミナーなどでフォローをすることで商談に結び付けるという流れになっています。
ROIについては、施策から獲得した見込客数、見込客獲得のきっかけとなった施策とその後のフォロー活動を通じて獲得した商談数などが計測のポイントになります。
ではこの図に、実際の施策や費用を当てはめていきましょう。
WEB施策の月額予算枠を決める
まずは、Webからの見込客獲得施策の月額予算枠を決めます。たとえばリスティング広告からの獲得コストの目安としては、1リード1~3万円程度、月額予算枠10万円程度からスタートする企業が多いようです。出稿の運用を外部業者に委託した場合、運営手数料が出稿費用の2割程度かかります。
リード獲得のための施策を決める
次に、展示会出展やプライベートショー実施、見込客獲得型の広告出稿など、多数のリードが獲得できる施策を設定します。展示会の開催時期としては、春(4~5月)と秋(10~11月)が多いようです。獲得目標数や予算に応じて、年に1、2回の出展を検討するとよいでしょう。
どんなフォローをするか決める
さらに、展示会などで獲得した見込客のフォロー施策を設定します。メールで資料やセミナーへ誘導する、テレマーケティングとメールやDMを組み合わせてアポイントを獲得するなどが考えられます。予算にこれらの費用も忘れず見込んでおきましょう。
また、展示会や日々の営業活動などで必要なカタログ類やツール、Web上でオファーとして利用するコンテンツやWebページなどの制作費を見積もります。展示会の開催時期などに合わせることで、制作スケジュールもある程度見えてくると思います。
最後に、空いた時期には予算やリソースに応じて定期セミナーや追加の広告などを検討するとよいでしょう。
目標と実績の管理のコツ
目標・実績は以下のような表で管理すると便利です。また、予算の消化状況も月次で確認し、適宜予算配分や施策計画を見直します。
業種や企業規模、商材単価などによって変わってくる点もありますが、効果測定や計画立案の基本的な流れは使えると思いますので、参考にしてみてください。
今回のまとめ
予算を決める!施策を決める!フォローを決める!
目標と実績はしっかり管理する
- 実例!見込み客からのアポ率を10倍にする15のヒント
- 01:BtoBにおけるアポ獲得率はどれぐらいなのか?
- 02:現状を把握し、マーケティングに取り組む環境を整えよう
- 03:見込客向けのコンテンツをこれから用意するための3つのヒント
- 04:WEBからの申し込み受付とフォローの体制を整えるための3つのヒント
- 05:見込客に継続的に情報発信するための2つのヒント
- 06:コンテンツをさらに充実させて活用するための3つのヒント
- 07:もっと見込客を獲得するための3つのヒント
- 08:データはお宝!その価値を理解し、活用につなげるためのヒント
- 09:データを「使える」状態にするための管理のポイント
- 10:「使える」データの活用で商談機会を拡大していこう~アポ率は向上したのか〜
- お金とプランの話
- ステップ1「成熟度に合わせた目標設定と効果測定」編
- ステップ2「施策の実施タイミングと順序」編
- ステップ3「年間予算と施策の計画手順」編
- 事例に見る、マーケティングとシステムの「良い」関係
- ケース1「見込客の一元管理やアプローチをシステムで後押し」